パラフィンワックス(ロー引き)加工
紙にパラフィンワックス(蝋)をコーティングする機械です。
グラビアロールコーターやリバースロールコーターなどが一般的に使用されています。
グラビアロールコーターはグラビアロールでパラフィンワックスを汲み上げ、余分なパラフィンワックスをドクターで掻き落とし、紙にコーティングします。
リバースロールコーターはコーティングロールが紙の進行方向が反対になっており、下降中でも塗布量の調整が正確で、塗布量の多少に影響されず加工ができます。
また、溶かした蝋のタンクに紙を通し含浸(ドブ漬け)させ、プレスローラで蝋を絞る構造もあります。
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パラフィンワックスとは
天然ワックスに分類される(蜜蝋や鯨油などの動物系ワックス、木蝋などの植物系ワックスなどがある)石油系ワックスに属します。
減圧蒸留により、潤滑油留分を製造し、脱ろう、脱油、精製の工程を経て製造されます。
パラフィンワックスは炭化水素の混合物であり、炭素数20~36の直鎖状のパラフィン系炭化水素(n-パラフィン)を主成分としています。 -
パラフィンワックス(ロー引き)加工紙の機能と用途
パラフィンワックス加工紙は耐油性、耐水性、防湿性、防錆性などの効果が見込めます。
パン、キャラメル、キャンディ、冷凍食品、肉、魚、野菜などの食品包装は鮮度を保持することができ、機械部品では湿気を寄せ付けにくいことから錆を防ぐ効果があります。
また防虫や防菌の薬剤を混合したパラフィンワックスを使用することで、生育中の果実にかぶせる袋の素材としても使用されています。
パラフィンワックス加工紙の風合いは独特の光沢感、透過性があり、アンティーク調のおしゃれなラッピング紙や封筒などの文具にも注目されています。 -
三愛のパラフィンワックス(ロー引き)加工について
原紙坪量は17g/㎡~140g/㎡程度の加工が可能で、薄物から厚物まで幅広い範囲で加工が可能です。
ただし弊社では紙を含浸させてパラフィンワックスを塗布する方法ですので、原紙の紙質でパラフィンワックスの塗布量が決まります。また含浸させない片面塗布も可能です。仕上り製品は巻取になります。
加工環境は食品包材がメインですので、防虫対策の部屋での加工になり、別室で平判加工もしております。
印刷・染色・パラフィンワックス加工 | 印刷・染色・パラフィンワックス加工 |
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